






僕は夏はブルーにグリーンの組み合わせが好きだ。
青い空の色、又は海の色に、木々のグリーンの組み合わせ。
自然が生んだ涼しい色の合わせ方だと思う。
昨年から白のTシャツ、要は肌着を組み合わせる。
何かプリントされた物より涼しさを感じるし
大人感がある。
白のTシャツはVのカット、丸首。
そしてヘンリーネックを着る。
又、何故プリントを避けるのかと言うと
その部分が風を通さず暑いからだ。
白のTシャツ以外だと、縞々Tシャツが好き。
夏は涼しく自然体が良い。
海の近くのテラスで
ブルーの軽いジャケットにグリーンのパンツ、白のTシャツで歩く男。
そして、グリーンからブルーのグラデーションの
何と言うのだろう、ティアードスカート?
歩くとファンファンとなる!涼しげ!!
それに白の男物?のTシャツ。
夏はいいなぁ。
僕はジャケットを着る時
衿を汚さない様に綿のスカーフを巻く。
これまた汗を吸い取って良い。
綿だからハンカチ代わりでいつでも洗える。
でもとっておきは手ぬぐいかな・・・。
デニム・・・Gパン。今でも着ているよ。
最近はまた、リーバイスの501を買ってしまった。
冗談で「これで最後!! 一生死ぬまで持つな!」
なんて言ってしまった。
接客してくれた人は笑いながら
「まだまだ何本でも」と言ってくれたけど、
いつもの様に履き潰すまでと言ったら、
一本十年は履き続けなければ。
それに僕のデニムと言ったらこればかりではない。
フレアー、ベルボトム、バギー、超細身、と
70年代からの物がまだ現役だから。
僕の年代と言うと、ジェームス・ディーンのデニム姿から、
アンディー・ウォホルのジャケットにデニムのドレスダウンファッション。
とにかくデニムと言うと
便利で、どこにでも気にしないで座れるし、
汚れたら洗えばいいだけ。
簡単なファッションアイテムだけど奥が深い。
さてさて街のオシャレさん。
裸でその上にビチビチのGジャン、それに古着なのか、
自分でリフォームしたのか、ロングのデニムスカート。
後ろのスリットも魅力的だった。
キャフェの重い扉を開けて日に焼け、
健康そうな人が入ってきた。
「おや、荒木さんこんにちは。今年のレースはどうだった?」
「いやぁ、ドクターストップがかかっちゃってね、お恥ずかしい。」
「僕も去年から、調子が悪くて。お互いに気をつけましょう。」
荒木さんはいつものようにニコニコしながら、
席について先に来ていた友人たちと話し始めた。
その後、昔と同じ笑みを浮かべながら彼女が入ってきた。
立って迎えるべきか・・・・・・。
このままでいよう。大袈裟にするにもここは東京。
僕のグラスに残ったビールは少し気が抜けて、
泡が寂しくなってきた。
ビールの泡の向こうに君の笑顔が見える。
昔と変わらない笑顔と話し声。
この何年もの間、別々の二人に何があったのだろう。
取り留めも無い昔話から始まって、
10分間の短くて長い、そして終わりの無い話。
「お互い色々あったんだねぇ」と
ありきたりの台詞がそのストーリーの終止符だった。
「ところで、お腹空いた?」
すると、彼女が「何が好きだったっけ?」
「僕ね、今日雑誌を見て行きたい所があるんだ。
フレンチでもいい?懐かしい味だと思うけど」
僕は笑いながら立ち上がり、
彼女が出やすいようにテーブルを引いた。
「何だ、背が大きくなってないなぁ」
僕の言葉に彼女は
「あたしたち幾つだと思っているの?」
戸口の席に羽田さんがいた。
彼女が出るために戸を左手で開けながら、
「この前、五反田のパーティーは素晴らしかった」
「あっ、どうもどうも。居るのが分からなかった」
軽い会釈とともに、キャフェの外に出る。
「寒くない?」彼女は首を振った。
さぁ、これから長い年月を短縮しないと。
最速で、しかも焦らず優雅に。
だから僕たちは寂しく優美な短距離ランナーかもしれない。
大人の男と女におけるランデヴーのスタイル、
僕はもっと修行しないと。
【Fin】
彼女は車で来るのだろうか。車で来たら食事の時お酒が飲めない。
僕一人で飲んでいたらしらけないかなぁ。
いや、そんなことはない、きっと。
もう僕の心の中には食事の場所も決めてあるから。
夕食といえば、パリではテラスに席をとると、
ありとあらゆる物乞いや見世物や花売りがやって来て、
その度に散財する。
フランス人曰く、持てる者は
公共の場に出ると持たざる者のために消費しなければならない。
ある初夏の夕べ、
ライトアップされたノートルダム寺院を眺めつつ
テラスで食事をしていると、
テラスのシーズンが始まったばかりで芸人たちも一斉に出動開始。
入れ代わり立ち代わり現れるので、
テーブルを囲んでいた友人4人とも小銭入れが空っぽになってしまった。
ほとんどの客が食後のディジェスティフや葉巻も終えるころ、
アコーデオン弾きのおじさんが来たが、
「今夜はもう持ち合わせが無くて」と言うと、
残念そうに「出てくるのが遅かったぜ」と呟いていた。
色々な想い出とともに半分の時間が経過した。
タバコでも吸って間を持たせないと。
そして、全部ビールを飲んでしまって、
空に近いグラスが置かれていては、
彼女が待たせたかと思い心配するといけない。
飲まずに半分は残しておこう。
相手を待たせるのは辛いし、
相手に《待たせてしまった》と思わせない気遣いは難しいし、
JUST ON TIME って言うのもビジネスみたいで味気ないし。
【7月22日掲載のVol.4に続きます】
さてと、どの様に書いたらいいのでしょう。
今年の八月末をもって、テルースブランドを考え始めてから丁度三十年目で
テルースをお休みすることに致しました。
長い年月テルースをご利用頂きましてありがとうございました。
お店も八月末をもって閉めさせて頂きます。
修理等は原宿のお店等、過去の扱い店にお持ち下さい。
本当に長い年月、ありがとうございました。
ところでこのブログなのですが、約一年経過致しました。
多数の方に読んで頂き、また
コメントも頂きありがとうございました。
ブログに関してはまだ検討中です。
この様な事を書いて欲しい等、何か御意見がございましたら
是非コメントして下さい。
皆様の御意見を心よりお待ちしております。
どうもありがとうございました。
今「エコ」「エコ」と言っているけど、
昔に戻れば良いのでしょう。
今日の様に物が溢れている時代ではないから、
ワイシャツ等も、襟・袖が擦れてほころんだら取り外し、
裏にして付け替えたりしていた。
もちろん家電なんてテレビがある家が少なかった。
冷蔵庫は上に大きな氷を入れ冷やす。
クーラーも無い。良ければ扇風機だった。暑い日は水撒き。
だから夜は開けっ放しで、蚊帳を吊るす。
蚊帳なんて何となく秘密基地の様で楽しかった。
もちろん冬は暖房も無い。火鉢にコタツ。
スーパーマーケットが出来て、袋に入れてくれる様になった。
スーパーが無い頃は
買い物カゴをぶら下げて買い物に行った。
八百屋なんかレジ等無くて、
中央にカゴがぶら下がり、それがレジ機能。
電話をすると
八百屋も、肉屋も、魚屋も届けてくれた。
ついで八百屋に肉屋での買い物も頼むと
買い物して届けてくれたっけ。
エコ・・・
何でも手に入る時代からさよならしないと生まれない。
ひところのパリでは、
男がキャフェテラスでの時を過ごすにもスタイルがあった。
一人で席についても、周囲を落ち着かない様子で見回したり、
ガサゴソと新聞を広げたり、せわしなく時計を見たり、
大声でギャルソンを呼んだりせず、
顔見知りに会えば軽く挨拶して
悠然と舗道を行き交う人々を眺めていたものだ。
いまどきの東京でも、場所を選べば、携帯電話での長話、
ブランド品バーゲンの大きな買い物袋を脇の椅子に置いて
大声のおしゃべりや連れてるペット君たちのほめちぎり、
といった騒音に邪魔されず、
グラスに注がれたビールの泡の数ほどには無いけど、
ちょっとした何年も前の想い出に浸ることができる。
きれいなキャフェテラスは増えたものの、
まだこの街独特のスタイルは出来上がっていないかもしれないな。
雑誌や TV でよく見るセレブリティが出入りしても、
パリやローマやニューヨークだと、
居合わせた人がみんな振り返ってじろじろ見たりはしない。
東京では相変わらず、女性同士や男性同士のテーブルが多い。
かといって、深刻な別れ話で向かい合っているふうなカップルも嫌だ。
女性が早めに着いていて、
落ち着かない様子で髪やメークを直しているのも見苦しい。
【7月15日掲載のVol.3に続きます】
冬の暗い朝、鳥達もまだ寝入っている。
遠くから新聞配達のオートバイの音が近づいてくる。
自分の足音が、清楚な住宅街に響く。
ガレージを開ける音に神経を使いながら、
車のドアを開け、
ドライバーズシートに腰を滑り込ませる。
狭い、そして革のシートが冷たい。
ついつい腰を浮かしてしまう。
シートベルト、手袋、眼鏡をきちんとかけた。
僕は仕事で金沢・仙台・名古屋・大阪くらいは
車で行くのが好きだ。
さて出発。
エンジンのスタートボタンを押すまでのこの時間は、
長い物語のイントロの様だ。
エンジンの音の響きが体に伝わる振動。
全て人間の本性をくすぐるかの様だ。
車の幌の留め金具を外し、
オープンのボタンを倒す。
まるで今日の舞台の幕開けの様だ。
主人公は僕・・・いや、この車かも知れない。
それは秋から冬にかけて乗る物と信じて止まない。
屋根が無いから、寒い。腹が冷える。
故、カイロをお腹に。
そして革のコート。冬になればムートン。
極寒となればロングの厚いダウンコート。
帽子は飛ばされない様に、ループを付け襟に留める。
帽子にも変化がある。
まずはキャップ。続いて耳カバーの付いた厚地のキャップ。
最後は昔の飛行機乗りが被る、中にボアの付いた、
耳まで隠れ、顎でベルトで留める革の帽子に
ゴーグルを掛ける。
もちろん季節により手袋も変化していく。
しかし寒い。
この様なことを書いて、春になると
オープンカーはTシャツで、と言い出しそうな気がする。
今は夏近し、秋の楽しみを
この様に空想するのも良いかも。
今、彼はガレージの中でホコリまみれになり、
寒くなるのを待っている。
(透明水彩・パステル 525mm×447mm)
いつもの癖で、待ち合わせの場所へは30分前に行った。
何年ぶりに会うのだろうか。
この会う日を決めてからずっと昔のことを思い出していた。
今日は朝から、洋服選びに時間がかかった。
スーツじゃぁ堅くなるから、彼女の好みの色のジャケットに
パンツはラフな綿ではなくて、やはり絶対にウール。
洗濯屋から上がったシャツの袋を開けたら、袖がカフス用だった。
じゃぁ、カフスをしないと。
洋服達までが、「今日はちゃんとして」と言っている様だ。
カフスは、彼女が見て「相変わらずね」と笑う物を。
何がいいだろう。
ちょっと「H」なのはやめて、二人して笑えるものを。
本当に久しぶりだから砕けずにネクタイをして行こうか。
ネクタイを選ぶのにいつもより時間を費やし、
そして締めるのに3回もやり直しをした。
香水は、彼女は明るい人なので、さわやかな柑橘系のものを選んだ。
待ち合わせの17時はキャフェでは暇な時間。
30分も心の準備の為に時間がある。
ギャルソンがやってきた。「何になさいますか?」
この時間コーヒーだと後の食事が旨くなさそう。
でも、彼女はお茶だけで食事をするつもりは無かったりして。
まさかぁ!この時間の待ち合わせでお茶だけ?
聞き出す恥ずかしさを抑えるために、
少しアルコールでも入れおかないと。「すみません、ビールを」
【7月8日掲載のVol.2に続きます】